チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調作品64

指揮 堤 俊作
札幌交響楽団
SSO-001(1994)
[録音データ]
1988年5月28日(第292回定期)
北海道厚生年金会館(デジタルライヴ録音)
札幌交響楽団
寸評1:「雄大な自然と透明な音色」。このCDのライナーノートに先年急逝された高円宮殿下がこの熱いチャイコフスキーの演奏会に大変感激した様子を克明に記している。
札響は伝統的にチャイコフスキーの5番を得意としている。このCDは金管の迫力、安定感といい、高音の鈴を鳴らしたような美しい弦の響きといい、絶頂期のムラヴィンスキー、レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団を髣髴とさせるような迫力である。
堤の指揮は特に第4楽章でテンポを自在に切かえ、感動的にフィナーレを締めくくっている。昔の小澤、最近の小泉の演奏もCD化して欲しいと思っているのは私だけだろうか(S.W.2004.2.17)。
寸評2:札響の演奏は非常に技術力が高く、そしてロシアあるいは北欧に近い香りがする演奏だ。高円宮殿下によるライナーノーツでは、お褒めの言葉が感激した調子で記されているが、決して誇張ではなく、この88年の時点で札響が非常に高いレベルにあったことは事実として認識できる。透明感のある弦楽器や第二楽章で特徴的な柔らかな木管楽器、そして、ロシアのオーケストラを凌駕するかのような金管楽器は、第一楽章や第四楽章のフィナーレでその力を発揮している。
この演奏がもしkitaraで行なわれていたならば、もっとクリアでその感動を伝えられたと思われるが、この秋マエストロ尾高と札響のコンビによって、チャイコフスキーの5番が演奏されるのはそういった意味でも大変楽しみである。
先日の500回定期演奏会での超名演の再演を期待するのは私だけではないはずである(長野県 横尾 順氏 2007.6.25)。
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